図書館が庭園の一部に

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近年、大学や自治体の図書館が大きく様変わりしてきています。学生にとっても市民にとっても「図書館は“知の殿堂”だけでなく、“都市観光の拠点”」として都市の新しい顔になってきているようです。

■図書館と屋上庭園のコラボ

1999年に現在地に移設されたポーランドのワルシャワ大学図書館には、本屋・カフェ・レストラン・ゲームセンターなどが併設されていて、屋上にはユニークな庭園があって、ワルシャワの新しい観光スポットになっています。周囲から眺めると、ランドスケープとしての美しさも際立っていて、観光マップなどにも必ず登場しています。また、庭園内には生態系に配慮した小川や池もあって、子供たちや市民の憩いの場所となっています。

■市民に親しまれる図書館として

ガラスを多用したユニークな大学図書館と一体に、スケールの大きな魅力的な屋上庭園がつくられており、緩やかな坂を登って行くと、いつの間にか屋上庭園の上に到達します。ここからはワルシャワの旧市街が眺められ、近くを流れるビスワ川を見下ろすことが出来ます。広場と建築が切れ目なく続いていくコンセプトはいかにも現代的なものです。

■人生の重要なステージ

実はポーランドで学生が教会で結婚式をあげた後に、大学に戻ってお互いの喜びを分かち合うのは珍しくないようです。私が訪れた時にも近くのチャーチで結婚式を済ました若いカップルが何組も写真撮影に訪れていました。

■都市の観光的魅力とは

世界の都市がいま都市間競争を競っていると聞きますが、都市の魅力は、アカデミックな魅力であり、文化的な魅力であるとも言えます。もちろんスポーツやアミューズメントもありますが、美術館、博物館、歴史館などを鑑賞したり、人々とのコミュニケーションを通じて、その国と都市の本当の姿を知ることは楽しいことです。これらのことを通じて、国内外の観光旅行もより充実した満足感が得られるものと思います。

投稿者

岡村 幸二